- 昨年はピアニストのブロンフマンさんに出演していただきました。今回は、ヴァイオリストのボリス・ベルキンさんが出演されますが、どのような演奏家ですか。
- 徳永 ベルキンさんは、ロシア出身の僕より2つ若いヴァイオリニストで、今、アメリカで活躍しています。CDもたくさん出ていますし、特に「シベリウスのコンチェルト」は素晴しいです。これは僕の言葉ではなくて、音楽家全集みたいなものに紹介されていますが、悪魔的な演奏をする(笑い)とかね、そんな風に書いてあって、やっぱりすごみがあります。
- スターンさんとは、タイプが違う。演奏家の体型でいうのはおかしいんですが、ベルキンさんは、どっちかというと、すっとした細身というか、演奏もかなりすっきりしてるし、音的にもシャープといった感じですね。音楽的には、かなりオーソドックスな感じで、そりゃあ、素晴しくうまいですよ。
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- 2日間、ヴァイオリン講習会を立ち会われて、受講生たちの総括的な感想がありましたら、一言。
- 徳永 第1回音楽祭でNHKで講習会の模様が流れていた影響もあって、かなりレベルの高い子供たちが応募していました。全体的なレベルとしては去年より高いと思います。今回の受講生は中学・高校、特に中学生のレベルがずいぶん上がっているのじゃないかと思います。第1回目の場合は、特に小学生たちが、すごく目立っていました。今年はやっぱり中学・高校生のレベルがかなり上がったということで、全体的に相当レベルが上がっています。
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- 4月19日にプレ・イベントとしまして、「クレモナの秘密2」の企画をしていただいておりますが、どのような内容をお考えでしょうか。
- 徳永 前回のテーマは、ストラディヴァリウスとグァルネリウスという二大名器でしたが、今回考えていますのは、この二大名器プラス二大名弓、弓です。楽器はイタリア、弓はフランスということで、これらのどれどれの組み合わせが相性がいいか、というようなことを皆さんの前でやってみようかなと思ってます。どうぞ、楽しみにしていてください。
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- 総合プロデューサーとして今回の音楽祭をどういう音楽祭にしていきたいとお考えですか。
- 徳永 演奏家が音で観客に問いかける。観客がそれに答えてくれる。音楽を通じて演奏家と観客がコミュニケーションする。観客と演奏家が一体となれればと、考えていますし、そのことがとっても大事だと思います。
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