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「メインビジュアルに込めた物語」すうひゃん。

2025.04.09

第30回宮崎国際音楽祭のメインビジュアルを描いたのは、画家のすうひゃん。さん。
幻想的な世界にたたずむふたりの子ども──ひとりは裸足で、もうひとりは靴を履いています。そこには、ある“意味”が込められていました。

 

 

「宮崎って、自然界と人間がすごく近くて、その境界が曖昧なところがある。神話と現実、そして人々が自然と共生して暮らしている、独特の空気があるんです。そういう感覚が、自分の中にずっとあったんですね。
この男の子は、自然の側の存在なんです。裸足で、大地に直接触れているような感覚。目を閉じているのは、目に見えない世界を感じているからなんですよね。
反対に女の子は、靴を履いて、目を開けている。現実の世界を見ている存在として描きました。人間に近い感性を持っている子、というイメージです。
ふたりの子どもの足元や視線に込められた「自然と人間」「幻想と現実」という対比を表現しています。

背景については、森を描くことも考えました。でも森って、どこにでもあるから、“宮崎らしさ”が伝わりづらいんですよね。だから、宮崎の風景を自分なりに消化して、ファンタジーのような世界に仕上げました。

神楽のお面をかけようかなとも思っていたんですけど、やめたんですね。あまりにも漫画っぽくなっちゃって、分かりやすすぎるから。
色々と匂わせているんだけど、“それだよ”って言ってしまうと、見てる人の想像力を奪ってしまう気がして。見えない世界ってあるじゃないですか。森が動いているところを見たら、“お化けがいるのかな”って考えたり。そういう神楽の神話とかとつながるようなものを、絵の中に表現したかったんです。

 

女の子の顔については、意志の強い顔をしていて、いいなと思ったんですよね。私は、意志の強い顔が好きで。環境に負けないでほしいっていう、子どもたちへのメッセージも込めています。いろんなことがあるけど、たくましく生きていかないといけない。柔らかいんだけど、芯のある、そんな強い顔を描きたくて。いつも、そういう子を描いています。

 

この作品のタイトルの『祝福』には、“子どもたちの未来が祝福されますように”という意味を込めました。

背景の模様は、子どもたちの身の回りにいろんなものが降っているようなイメージです。目に見えないけど、からだに良いものも悪いものもある。

その中で、“祝福”がふりそそげばいいな、と思いながら描きました。」

 

@soohyang03 すうひゃん。

 

🎨【動画公開中】

メインビジュアルを手がけた、画家・すうひゃん。さんによる制作過程が、YouTubeでご覧いただけます。
手描きで少しずつ立ち上がっていく世界をぜひのぞいてみてください。

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