【ぷれぽ】プッチーニの傑作オペラ『ラ・ボエーム』!
更新日:2019年05月16日
音楽祭もいよいよ大詰めを迎えております。最後を飾るのはオペラ公演、演奏会〔5〕プッチーニの世界「青春の光と影」。昨年大好評だった『蝶々夫人』をはじめ、『トゥーランドット』など傑作の多いプッチーニの作品から、今年は『ラ・ボエーム』を上演します。話題を呼んだブロードウェイミュージカル『レント』の原作で、「冷たい手を」「私の名はミミ」など有名なアリアも多く、1896年の初演から根強い人気のある作品です。
=====あらすじ=====
舞台は1830年代のフランス、パリ。とあるアパートの屋根裏部屋で暮らす、詩人・画家・音楽家・哲学者の4人の若者たち。その中の詩人・ロドルフォが一人っきりのところに、お針子のミミが火を借りにやってきます。暗がりの中で運命的な出会いを果たし、またたくまに恋に落ちるロドルフォとミミ。仲間たちとの愉快な食事に、画家・マルチェッロとムゼッタの再燃する恋物語と、楽しい日々が流れていきます。
しかし、二人の愛に冬が訪れます。病に冒されているミミを貧乏故に助けてあげられず無力感に苛まれるロドルフォは、身を引こうと考えており、それを偶然にも聞き知ってしまったミミ。二人は春の花咲く季節に別れを約束しますが……。
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さきの記事でもご紹介したように、演奏はライナー・キュッヒルさんをはじめ、日本国内のコンサートマスターたちやトップクラスの演奏家たちが数多く並ぶ宮崎国際音楽祭管弦楽団の皆さん。世界的な指揮者・広上淳一さんの指揮のもと、愉快で思わず心がウキウキするようなシーンから、緊張感のある劇的なシーンまでも、一瞬にして会場の雰囲気を支配し彩ってしまう、圧倒的な力強さを持ちつつも洗練された音色は必聴です!劇中で、ロドルフォがミミに気付けで水をかける音までもが、トップヴァイオリニストたちのピツィカートで奏でられるという豪華さです♪
もちろん、声楽のソリストたちも実力派揃い!悲劇のヒロイン・ミミ役を務めるのは、第22回の『椿姫』ヴィオレッタ役、第23回の『蝶々夫人』タイトル・ロールで絶賛されたソプラノの中村恵理さん。ロドルフォ役は、第18回から参加し、お客様を魅了し続けるテノールの福井敬さん。リハーサルでは、お二人の名演に思わず管弦楽団の皆さんが拍手するシーンも。
この作品は、ミミとロドルフォの美しくも儚い恋物語を描いており、見どころも聴きどころもたくさんありますが、思わず笑ってしまうような楽しい一場面も。特に、今村雅彦さん(バリトン)が務める音楽家・ショナールと、伊藤純さん(バス)の哲学者・コッリーネ、甲斐栄次郎さん(バリトン)の画家・マルチェッロたちをまじえた若者4人の会話の妙も注目です。リハーサルでは、仲良し4人が繰り広げる楽しげなかけ合いに、演奏家たちも笑顔を見せていました♪
実は今村さんと伊藤さんのお二人は宮崎出身で、8月に延岡と当劇場で開催されるひむかオペラ第4弾「ラ・ボエーム」にも出演予定ですので、ぜひチェックしてみてください!(広報A)
ひむかオペラ第4弾歌劇「ラ・ボエーム」全4幕はこちら>http://www.miyazaki-ac.jp/?page_id=942
Photo:K. Miura